Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いは?現役Webデザイナーが解説!

こんにちは、Sakiです!

Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いはなんですか?仕事内容など詳しく知りたいです!
結論からいうと、Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いは、制作する媒体が「Web」か「印刷物」かです!
どちらもデザイナーという点では同じですが、制作時の考え方や、色や解像度などの必要な知識が異なります。
この記事ではWebデザイナーとグラフィックデザイナーの違い、それぞれに必要な知識について、現役のWebデザイナーが詳しく解説します!
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いについて
最初に、Web媒体の制作か、印刷物の制作かの違いがあると書きました。
もう少しそれぞれの制作物の違いを挙げると、
- Webデザイナー→ホームページやブログなどのWebサイトの制作
- グラフィックデザイナー→名刺やチラシ、パンフレットなど印刷物の制作
このような違いがあります。
それぞれの違いを、さらに具体的に解説したいと思います。
WEBデザイナーについて


WEBデザイナーとは、ホームページやブログなどのWebサイトの制作をする人のことです。
Webデザイナーと一括りに言っても、さまざまな仕事内容があります。
- ヒアリングや情報の整理
- サイトの構成を考える
- デザイン
- コーディング
大きな会社ではこれらの作業が分担されることが多いですが、小さな会社ではほとんどを1人で行う場合もあります。



フリーランスの場合ならチームを組んだりしない限りは、これらを全て自分でやらなければいけません。
そして上記の仕事が分担されるところでは、ポジションによって呼び方もいろいろあります。
- ディレクター
- デザイナー
- コーダー
- プログラマー
このような感じで分けられていますが、結局は大きく見るとWebデザイナーという括りになります。



Webサイト制作に携わる職種の詳しい情報は、下記の記事でまとめています!


グラフィックデザイナーについて


グラフィックデザイナーとは、名刺やチラシなどの印刷物の制作をする人のことです。
他にも商品のパッケージや、本の表紙のデザインなどの制作もあります。
グラフィックデザイナーの仕事内容はこんな感じです。
- ヒアリング
- 構成・デザイン
- 印刷会社に入稿
Webサイトはネット上にアップすれば終わりですが、グラフィックデザイナーは印刷会社に入稿までが仕事です。



そしてその入稿したものがお客様の元に届き、チェックしてもらってOKとなれば納品完了となります。
グラフィックデザイナーとDTPデザイナーの違いって?
グラフィックデザイナー以外にも、DTPデザイナーという名前を聞いたことがないでしょうか?
実はこの2つはどちらも印刷物のデザインをする人のことなんです。



最近はグラフィックデザイナーのことをDTPデザイナーと呼んだり、逆もあったりするようです。
同じ括りにされているグラフィックデザイナーとDTPデザイナーですが、厳密にいうと2つには「制作方法の違い」があります。


- グラフィックデザイナー→手書きでデザイン
- DTPデザイナー→Webソフトを使ってデザイン
このように、手法が手書きかWebソフトかの違いがあります。
ただ最近はグラフィックデザインでもソフトを使う事が増えていて、あまり違いはなくなっているようです。



とくに今どきはIllustratorやPhotoshopを使う方が早いし主流なので、手書きの作業は少ないんじゃないかと思います。
WEBデザインとグラフィックデザインに必要な知識の違い
Webデザインとグラフィックデザインに必要な知識の違いを解説していきます。
主には下記のことに違いがあります。
- 色の表現方法
- 解像度
- 制作の範囲
- 制作後の融通
- 必要なスキル



たくさんの違いがありますが、それぞれ詳しく解説していきますね!
色の表現方法の違い


WEBデザインとグラフィックデザインでは、使用する色の表現方法が違います。
色にはRGBとCMYKという2種類の表現方法があるのはご存知でしょうか?
WEBデザインは「RGB」を使用。
R=レッド、G=グリーン、B=ブルーの『光の三原色』となる。
Webデザインでは、RGBを使用。
DTPデザインは「CMYK」を使用。
C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエローの『色の三原色』+K=キープレート(黒)となる。
グラフィックデザインでは、CMYKを使用。
このようにRGBとCMYKを、制作によって使い分けています。



とくに印刷物は入稿すると取り返しがつかなくなるので、要注意ですよ!
解像度の違い
Webデザインとグラフィックデザインでは、画像の解像度も異なります。
解像度は、ドット密度の「dpi」という単位で表されていて、
- WEBデザインは「72dpi」
- グラフィックデザインは「350dpi」
の解像度が必要と言われています。


上の図のように、1インチあたりの点(ドット)の数で数値が変わり、画質も変化します。
数値が小さく点の数が少ないほど画質が荒くなり、逆に多いほど密度が高まるので綺麗に表示されます。



ドットが多いほど綺麗に表示されるなら、WEBの解像度ももっと上げればいいんじゃないの?
このような疑問を持つ人もいるかと思います。私も最初は同じように思っていました笑
ですがパソコンの場合、一般的なモニターの解像度がそもそも72dpiと決まっています。なのでそれ以上上げたところで意味がないんです!
印刷物も同じような理由から300dpi~400dpiが推奨されているので、それ以上でもそれ以下でもよくありません。



ここは難しく考えずに、Webデザイン=72dpi、グラフィックデザイン=350dpiとだけ覚えていれば大丈夫ですよ!
制作範囲や制作時の考え方の違い
Webデザインとグラフィックデザインでは、制作の範囲が違うので、制作するときの考え方も違います。
- Webデザイン=Web上でのデザイン、縦幅の長さは自由
- グラフィックデザイン=名刺やチラシなどのデザイン、範囲は決まっている



このように範囲や媒体が違うことで、制作するときの考え方も異なります。それぞれ解説していきますね!
WEBデザイン
ホームページやブログ制作の場合、Web上での制作なので範囲の制限がないため、基本的に縦幅の長さは自由です。
なのでページごとによっても、掲載する情報の量は変わってきます。
ただ、だからといってどれだけでも情報を載せればいい、というわけでもありません。
範囲が自由だからといってむやみに長すぎるのは、見る人のためにはなりません。
範囲が広くなるほど、ユーザーが迷わないように、そして使いやすいものを作るという考え方が大切になります!



サイトのデザインに入る前にしっかりと情報整理をしてから、構成を考える必要がありますよ!
たくさんの情報を上手く伝えながら、いかに成約に繋げられるサイトにするか、というのがWebデザインの重要なポイントです!
グラフィックデザイン
グラフィックデザインは、名刺やチラシなど、最初から決まった範囲での制作です。
その決まった範囲の中だけで、どのような印象や情報を伝えられるかが重要になります。
必要な情報とそうでないものの振り分けや、デザインのバランスなども考えなければいけません。



Webサイトに比べて範囲がかなり狭くなるので、載せる情報の厳選が難しいところでもあります。
また、印刷して完成となるので、仕上がりを考えて紙の種類も選ばなければいけません。
お客様に希望を聞きながら、どれが合っているのかを自分で判断する必要があります。



紙は印刷会社から無料でサンプルを取り寄せられるところもあるので、それで勉強してみてくださいね!
メジャーでお手頃価格のラクスルでも無料サンプルを請求することができます。
デザインの傾向や色味によっても印象は変わるので、自分のデザインではどうなるのか?と気になる場合は、実際に入稿してみて確認するのもかなりおすすめです!



とくにフリーランスの場合は、自分が販売する商品を1度自分の目で見たり、どんな風に届くのかなどを確認しておいた方がいいですよ!
制作後の融通について
制作後の修正に関する融通にも違いがあります。
- Webデザイン→アップ後も簡単に修正できる
- グラフィックデザイン→印刷後は修正できない
WebデザインはWeb上にアップしてからでも、いつでもすぐに修正できますが、
グラフィックデザインには、印刷後には修正できないという注意点があります。
たとえばスペルミスや料金の間違いなど、たった1文字違うだけで大事になる場合もあります。



再印刷となると時間も費用も追加でかかるので、校正チェックには神経を使うところです。
その点Webデザインは、アップ後も間違いに気づけば簡単に修正できるので、精神的なプレッシャーは少ないと思います!
必要なスキル
同じデザイン業といえど、やっぱり大きく異なるのはコーディングスキルの有無だと思います。
印刷物はデザインがメイン作業ですが、Webデザインはデザイン後にコーディングの作業があります。



ここが得意不得意の分かれるところだと思います。
最近はNoCode(ノーコード)というのが流行っていて、HTMLやCSSを使わずともサイトを完成させることもできます。
ですがやっぱりデザイナーとしてある程度のサイトを制作するには、コーディングスキルがあった方が絶対にいいです。
ノーコードで作る方法だったとしても、コーディングができるかどうかはアピールポイントや、周りとの差別化になります。



私もフリーランスとして活動しているなかで、HTMLとCSSは覚えて良かったと思うことが多々あります!


Webデザイナーとグラフィックデザイナーどっちが向いてるか
ぶっちゃけどちらも実際に経験しないと分からないこともあるのですが、、、
強いて言うなら、デザインの好き嫌いとコーディングで考えてみるといいかなと思います。
- Webデザイナー→比較的シンプルなデザインでOK、設計の方が重要
- グラフィックデザイナー→デザインの自由度高め、創造性が豊かな人向き
どちらも設計もデザインも大事ですが、どちらかというとWebの方がシンプルで、グラフィックの方が自由度が高い気がします。



私はシンプルなのが好きなので、ある程度型が決まっているWebデザインの方が好きです!
そして上でも書いたように、必要なスキルの大きな違いは「コーディング」です。
ざっくり言うと、Webデザイナーはグラフィックデザインもできる人が多いです。
グラフィックデザイナーからWebデザイナーになるには、コーディングを学ばなければいけません。
しかしWebデザイナーからグラフィックデザイナーは、デザインの知識の違いを少し覚えるぐらいでなれます。
とはいえ、入りやすさでいうならグラフィックデザインな気もするので、、、
最初からどちらがいいかと悩み続けるより、やってみたい方から始めてみて判断するのがおすすめです!笑



考え続けるより行動するのが大事ですよ!!
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いは「Webか印刷物」
今回はWEBデザイナーとグラフィックデザイナーの違い、仕事内容などを解説しました。
- Webデザイナー→ホームページやブログなどのWebサイトの制作
- グラフィックデザイナー→名刺やチラシ、パンフレットなど印刷物の制作
制作物にはこのような違いがあります。
そしてスキルの大きな違いは、コーディングの有無です。
Webにはコーディングの楽しさ、グラフィックには出来上がった印刷物を見た時の喜びがあります。



それぞれにやりがいや楽しさがあるので、まずは自分が少しでもやりたいと思う方を勉強してみてくださいね!

